「なぜ?」に答えていけば共感される文章になる
あなたの文章は共感を得られていますか?
文章を読んでいて、ふーん、で終わってしまって、「で?」と最後に聞きたくなる文章があるとします。
たとえば、ブログで、
「昨日は山へドライブへ行ってきました」
と書いてあって、山の写真がアップされていたとしましょう。
すると、読者は、「ふーん、良かったね。」で終わります。
そこに共感する内容はありません。たまたま、同様に山へドライブに行った人がいたら、「あ、私も」と共感するぐらいなものですね。
ただ、山の写真が素敵ならば、写真に対しての共感はあるかもしれませんが、それに対してわざわざ反応するかといったら、わかりません。写真共有がメインのinstagramならば話は別です。
「なぜ」に最初から答えた文章にすれば共感を得られやすい
では、
「昨日は、朝起きたら晴れ上がっていたので、急遽、山へドライブへ行くことにした」
だったらどうでしょう?
少しは共感しますよね。「昨日、お天気良かったものね!」と。
つまり、「なぜ」山へ行ったのか、ということをあらかじめ付け加えて文章を作ると、「朝起きたら晴れ上がっていた」というのは、「そうだった、晴れてたわ」と相手も事実を知っていますから共通認識を持つことができます。これが、共感を呼びやすくなるのです。
文章のボリュームを膨らませるのならば、「なぜ」に答えていく
ただ、これじゃ文章が少ないなと思うのならば、さらに「なぜ」に答えていけば、文章はボリュームアップできます。
書き手の事実が、「おとといはずっと雨でまさか晴れるとは思っていなかった。だから、昨日の彼氏とのデートは映画を観に行こうと思っていた」であるのであれば、その事実をちゃんと書けばいいのです。ただ、彼氏とのデートということに触れられたくなければ、含みをもたせてそこは隠してしまえばいいのです。
例)
「おとといは1日中雨が降っていたので、昨日は映画に行こうと予定していました。ところが、朝起きたら、雲一つ無く青空が広がっているではないですか。こんなにお天気が良いのに、映画館にこもるのはもったいない気がして、山へドライブに行くことにしました。ドライブで正解!山の空気がとても気持ちよく、リフレッシュできました。」
「なぜ」山へドライブに行ったかに対する事実を述べるだけで、読者は状況がわかりますから、共感しやすくなるのです。そこに共感を抱けば、最後まで読んでくれるはず。
また、ついでに、「ドライブへ行ってどうだった?」という疑問にも最後に答えてやる。
最後の文章から、「自分も久しぶりに山へドライブへ行こう」という気持ちになるかもしれません。
さらに、そこに山の素敵な写真があることで、行きたい気持ちはヒートアップするかもしれません!
つまり、長く文章を綴れない悩みや、うまく相手に伝えられないとう悩みの多くは、「相手のなぜに答えていない」というところが問題なのです。
対面の会話では、相手が、「なんでドライブに行ったの?」、「で、山は気持ちよかった?」と言葉を返してくれるので話が成立します。
が、文章は、都度読者がつっこみを入れるわけにはいきません。
だから、読者がつっこみを入れそうなところ(「なぜ」の答えです」)をきちんと書く必要があるのです。
その事実を丁寧に書いて、読者との共通認識を増やしてやれば、読者の共感を呼ぶのです。
書きたくないことをコメント返しで聞かれないようにするには?
ただ、上の文章では、「誰といったの?」という「なぜ」が読者の疑問に残ります。
彼氏と一緒していたことは、公にはしたくないという場合は書かなければいいのですが、そういった相手の感情に無関心な読者もいるもので、わざわざ「誰と行ったのですか?」とコメントされるかもしれません。
これをされたくなければ、最後に、「誰といったかって?それは、ひ・み・つ」とでも書いておけば、読者が気になる「なぜ」の答えになります。
ブログやSNSの記事に限らずですが、公で伝える文章は、最初から最後まで読んで、「納得」してもらうことが大切。
結局、この「なぜ」の部分が書いていなかったり、曖昧だったりすると、コメントで聞かれたりします。
それで済めばいいのですが、「言葉が足りない」ことにつながり、書き方が悪ければ、内容によっては「炎上」しちゃいますし、そもそも誤解が生じやすくなるのです。
このテクニックは、自分事の記事だけでなく、仕事文として書く時も考え方は同じです。
「相手に伝わる文章」だったり、「集客目的の文章」も、結局は、書き言葉で読者とコミュニケーションを取ることですが目的です。
ここに検索エンジン対策などを含めてくると、さらにテクニックは必要ですが、まずは、基本を押さえて、しっかりとした文章が書けるようになることを目指しましょう。
投稿者プロフィール
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でんでんむし出版代表 傍嶋恵子(そばじまけいこ)
1997年より、パソコン普及期に必要とされたパソコン解説書を、テクニカルライターとして13年間にわたって約60冊執筆。豊富なライティングと書籍企画経験や実績を生かして、2013年、電子書籍出版を支援する「でんでんむし出版」を設立。セルフパブリッシングを支援。また、電子書籍の普及による出版事情を考慮し、「本を書く」ということを寛容に捕らえて、現代のおける人々の情報発信の重要性に目を向けるている。「本を書く」というと、多く出版社は「本を作る」ことに焦点を置く。が、コンテンツの指導ができない出版社が多いなか、本の内容に対して指導をし、優良なコンテンツを作り上げるところを強みとしている。
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