文章は指導を受ければ必ず書けるようになる

昨日は、クライアントさんの出版コンサルティングでした。

今担当しているクライアントさんのうち、ひとりの方は、他社で出版契約をした方です。

ところが、本の制作費を支払って契約した会社ですが、原稿フォローが何もなく不安に思っていらっしゃいました。原稿を送っても、「~さんらしい原稿ですね」ぐらいの返信しかなく、著者としては、「本当にこの原稿でいいのだろうか」と不安が一杯だったそうです。

なかなか本が書けなくて挫折しそうだったクライアントさんは私を引き寄せた!?

それから、なかなか筆を進めることができずに1年近くたってしまったそうです。

ほとほと、もうお金はもったいないけれども出版するのをやめようかなあ、なんて考えたこともあるほど。

どうも、そんな状態の時に、たまたまセミナーで隣り合わせになった私が電子出版をやっていることを知って、「原稿を書くのに困っているんです」と漏らしてきました。

そのとき私は、「まあ制作だけを請け負う自費出版社にはありそうなことだよな」と思いました。

そうなんです。制作はするけど、原稿を書くところは自分でやってね、という出版社って以外に多いのですね。で、編集者がついていれば、アドバイスをもらって書き進められることもあります。

ただ、「書けない」というと、ゴーストを手配すると言われることもあるようです。

本を書いた経験が豊富な私としては、そう簡単に、本を書く指導が出来る人は少ないよな、と思いますね。

そんな状況もわかっていたので、「良かったら執筆のサポートしましょうか」と声をかけたら、是非、ということで話がまとまりました。

執筆アドバイスを受ければ、文章も上達し自分が満足のいく本がかける

私は、自伝であれ、ビジネス書であれ、どんな本でも、著者の方の思いや伝えたいことを引き出し、形にすることに自信があります。

で、さっそく原稿を拝見させていただいたところ、「これはもしや、企画書まとまっていませんね?」という状態でした。

そこから、話を聞きながら、本の企画を一緒に考えていって、今は執筆に入り、中盤にさしかかっているところです。

(こういった企画書の指導もアドバイスもできない出版社ってどうよ! 👿 

その中で変化してきたのは、著者の文章がどんどん上達していることです。

これ、ご本人も多分読んでいるので、書くのは申し訳ないのですが、最初は、文章を読んでも、言いたいことがたくさんありすぎるのか、意味がほとんどわかりませんでした。

結局、本のテーマが決まっていなかったのです。いろいろなことを伝えたいという思いがあり、だいたい何を伝えたいかは想像はできるのですが、もうこれは、企画を考えずに、やみくもに本を書き出したという感じでした。

私の執筆コンサルでは、添削をしっかりと入れていきます。

一文一文チェックをして、全体の流れから、おかしな表現であったり、言葉足らずのところであったり、誤解を生む箇所であったりを指摘します。指摘が入るところは、やはり著者の方も、「実はそこ、悩んだのです。どうやって書けばいいかわからなくて」とおっしゃいます。

そのようにして、添削指導しながら、文章の書き方や注意事項も都度説明を入れています。

それを繰り返すことによって、最初は、かなりの赤入れがあったのですが、最近は、赤がだんだんと減ってきたのですね。

そして、本の3分の1ぐらいを超えたころから、文章が変わったのです。

文章をひねり出すことには苦労を重ねているようですが、仕上がってきた文章は、以前よりも意味がわかりやすく、語尾の使い方や文のまとめ方もよくなっています。

そうして、こんなことを言ってくれました。

「本当に傍嶋さんに出会えて良かったです。あれだけ困っていたのに、自分が伝えたいことをこうしてちゃんと文章にして仕上げていけることが、本当に嬉しい。ありがとうございます。」

と。そして、「最初は文章が苦手だったのだけども、書くことが楽しくなった。頭もすごくスッキリとしています。」と。

私にとっては、最高の言葉をいただけて、私こそ本当に嬉しかったです。

まだ執筆は終わっていませんし、最終調整も必要になりますから油断はできませんがね。

本は生涯に残るものだからこそ、丁寧に向き合って書いていきたい

本は、生涯残っていくものです。だから、後悔のないように、じっくりと取り組んで書いて行くことはとても有意義なことなのですね。

私も、過去に少なからず満足できていない、出してしまったことをちょびっと後悔している本はあります。もはや絶版ですし、内容も古いですから今となっては問題はありません。

でも、家には見本があるわけで、それを見るたびに、「あ~=3」とため息がいつもでます。もう少し、コンテンツを大切にしたかったなあ、と。(もちろん、読者にはそんなことはわかりませんレベルですけどね)。

この、本を書く過程の大切さを肌で実感してもらえて、書くことが楽しいと言ってもらえたことは、この仕事をしていて良かったなと思える瞬間ですね。

だから、たくさんの人に、「本をちゃんと書いて行くことの大切さ」を伝えていきたいですね。

書いてみて出版してから後悔するのではなく、できれば出版する前に、そこに気づいてもらいたいな。

で、今年は、この執筆コンサルタントを、もう少し体系化して、「作家養成講座」のようにシステム化して、より多くの人に本を書く指導をするしくみを構築します。

また、出版社に関係なく、執筆に悩んでいる方ならば受けられるように間口を広くします。

やはり、本を出すのならば、誠実に人々に読まれる本を書くと言うことに向き合って出版していきたいですね。

執筆のご相談があるかたは、いつでもお問い合わせください。


PS:「出版の基礎知識」を少しずつまとめています。気になる方はどうぞ。これからどんどんコンテンツを増やしていきます。

※できるだけお金をかけずに出版する方法
※お金をかけて確実にする方法
※出版に関する心構え
※印税生活の実態

 

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投稿者プロフィール

sobaco
sobaco出版コンサルタント・テクニカルライター
でんでんむし出版代表 傍嶋恵子(そばじまけいこ)
1997年より、パソコン普及期に必要とされたパソコン解説書を、テクニカルライターとして13年間にわたって約60冊執筆。豊富なライティングと書籍企画経験や実績を生かして、2013年、電子書籍出版を支援する「でんでんむし出版」を設立。セルフパブリッシングを支援。また、電子書籍の普及による出版事情を考慮し、「本を書く」ということを寛容に捕らえて、現代のおける人々の情報発信の重要性に目を向けるている。「本を書く」というと、多く出版社は「本を作る」ことに焦点を置く。が、コンテンツの指導ができない出版社が多いなか、本の内容に対して指導をし、優良なコンテンツを作り上げるところを強みとしている。

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